No. 00036 緯度:35度 40分 経度:133度 95分
【鳥取県】 三徳山

熊野や白神など世界遺産に登録された日本の遺産も数多くあるが、富士山などこれから登録を目指している名勝もまだまだ数多くある。
鳥取県の三徳山三佛寺もその候補に名をあげるひとつである。

三徳山三佛寺といえば、日本一危険な国宝として知られる「投入堂(なげいれどう)」があることで有名である。
崖にへばりつくように建てられた姿を見れば、どのような技術を駆使して建立されたのか?…当時の土木建築技術のレベルの高さを窺い知る事ができる。残念ながら、現在では危険に尽き投入堂への一般の立ち入りは禁止されていて、下から仰ぎ見る事しかできない。
大鳥居に掲げられた三徳山の額 垢離取川にかかる朱の門前橋
大鳥居に掲げられた三徳山の額 垢離取川にかかる朱の門前橋

投入堂の下までは、登山事務所で200円の入山料を払えば行く事ができるが、かなりハードで危険な行程である事を覚悟しておかなければならない。足元は木の根が剥き出しになっており、その根を足がかりに上っていくが、滑りやすい場所も沢山あるので、細心の注意を要す。

「三徳山」は、神と仏が宿る山…
県道21号線を跨ぐように建てられた大鳥居
県道21号線を跨ぐように
建てられた大鳥居
宿坊としても泊れる「輪光院」
宿坊としても泊れる「輪光院」
薬師堂
薬師堂
本堂
本堂
県道脇から伸びる長い石段
県道脇から伸びる長い石段
三朝温泉から日本海へ抜ける県道21号線を10数分ばかり走ると、道路を跨ぐように大きな鳥居が見えてくる。
突然の異様な光景に多くのドライバーが、「いったい何処を通ればいいのか?」と、思わずブレーキを踏む。真っ直ぐ、鳥居の下を通ればいいのだが…。ここからが天台宗の古刹「三徳山三佛寺(三仏寺)」の参道となる。

三徳山三佛寺は標高899m三徳山の鬱蒼とした樹木に囲まれた山中にあり修験行者の聖地でもある。三徳山全山が三佛寺の境内となっている。
道路わきの長い石段を登ると両側に「皆成院」「正善院」「輪光院」等の院が並ぶ。尚、これらの院は宿坊としてのサービスも行っているので、宿泊(7000〜8000円程度)してゆっくりと周辺を巡ることも可能である。

さすがに800m近い標高に建つ山寺である。足元からひんやりとした冷気が纏わりついてくる。油断していると直ぐに体温を奪われ指先の感覚が無くなって来た。
ふと見ると、「ぜんざい」の看板が目に入った。
思わず…手が伸びてしまった。

暖かいぜんざいをお腹に掻き込み少し元気を取り戻したので、境内を散策することにした。

読者の方には申し訳ないが、登山の様子については、先達の諸氏が多くのホームページで述べられているので、次回の取材でご報告できるまでは、そちらでご勘弁をお願いする次第である。

本来なら入山の申し込みをして「投入堂」近くまでを綴ってみたいのだが、生憎そのような装備も持ち合わせていなかったので、今回は断念!かわりに境内で放映されている三徳山三佛寺の紹介ビデオを鑑賞させていただく事にした。

三徳山の断崖絶壁に建つ「国宝 投入堂」とお堂
三朝温泉観光協会ホームページより借用
尚、入山の受付は8:00〜15:00となっており、一人での申し込みはできない。必ず二人以上での入山が条件となっている。女性はスカートも禁止である。
尚、登山口から「投入堂」までの所要時間は、足の速さによっても違うが一般的に上り1時間前後,下り40分前後との事である。
また、この場所にどのようにして建てられたのか、その技法も未だ不明のまま謎として残されている。




苔生した狛犬からも
寺の古さを感じさせる

赤い前掛けのお地蔵さんも
愛らしい
三佛寺の境内は、樹齢千年を越える杉の大木に囲まれ、静寂の時を刻んでいる。

本殿の脇に「水琴窟」と書かれた看板と小さな仏様が安置されている。「水琴窟」とは、地中に水瓶を埋めて空洞を作り、そこに滴り落ちる水が反響して音色を奏でる楽器のようなもので、その音色が事のように聞こえるところから命名された。同様の水琴窟は、京都の永観堂の境内にも設置されているが、三佛寺の音色は「響き日本第一」との看板が設置されていた。
試しに柄杓に水を汲み流し込んでみた。耳を澄ますと何とも表現しがたい上品な鈴の音のような音が返ってきた。

また、境内には沢山の石仏や道祖神が祀られており、どの表情もほのぼのと愛らしい表情が溢れる素朴なものだ。
それもその筈、この石仏たちは住職自らの手により、古くなった石段や碑を材料に彫り出されたもので、長期に渡り参拝客の足元を守り、耐え、削られてきた石の供養も兼ねられている。との説明が添えられてあった。

ご住職の優しい人柄に触れたような気がして、帰路への石段を踏みしめながら降りていった。
透明な音色に耳を澄ます…水琴窟 中国観音霊場第31番札所 三徳山三佛寺 境内には沢山の石仏や道祖神が…
透明な音色に耳を澄ます…水琴窟 中国観音霊場第31番札所 三徳山三佛寺 境内には沢山の石仏や道祖神が…

●日本で最も危険な国宝と言われる三佛寺「投入堂」をもう少し詳しく…

本堂の脇にある登山事務所で入山手続きを終え200円の入山料を支払ったら、本堂裏にある赤い欄干の「宿入橋」から修験道へと入ります。
木の根が剥き出しになった「カズラ坂」→ 張られた鎖をよじ登る「クサリ坂」→を経て→「文殊堂」 「鐘楼堂」→ 細い尾根伝いの「馬の背・牛の背」と続き→ 「投入堂」の下にたどり着きます。

                                                  (三朝温泉観光協会のホームページ)

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