No. 00030 緯度:35度 11分 経度:135度 83分
【京都府】 日本の原風景を求めて、京都・大原の里を歩く

京都北部「洛北」は昔から若狭国(福井県)の小浜藩領内で獲れた新鮮な「鯖」を京の都まで運んだ「鯖街道」の要所として、また、比叡山を経て琵琶湖へ通じる抜け道の中継地点として利用された。「鯖街道」は今も国道367号線としてその姿を伝えている。

洛北は深い山に囲まれ、鞍馬寺や貴船神社など山寺や霊山として名所も多い地域である。
その麓に広がる大原の里は里山に抱かれた山里として佇み、日本の原風景として素朴さを残している。
魚山園 京都・大原でのお泊りは、
「三千院門跡前」魚山園へ…

ご利用をお待ちいたしております
真っ赤に染まった三千院の紅葉 京都は赤い毛氈と傘が似合う
真っ赤に染まった三千院の紅葉 京都は赤い毛氈と傘が似合う

京都・大原と言えばあまりにも「三千院」が有名であるが、界隈には「音無しの滝」、円仁によって開かれたと言われる天台宗寺院「勝林院」や聖徳太子創建の「寂光院」等がある。


縁に座し、庭を望み、風の詩、鳥のささやき、舞い散る落ち葉の音を愉しむ
庭園文化で煌びやかな京都の秋は、やはり寺の縁に座し庭を望みながら、風の詩、鳥のささやき、落ち葉の舞い散る音を愉しみながら、ひとり静かに鑑賞する。これが最高の贅沢だと、つくづく思う。
山間にある大原の晩秋は、昼と夜の気温差が大きく、その結果、木々は最高の彩りを見せてくれる。

大原散策の最も一般的な道順は、「三千院」-「勝林院」-「宝泉院」-「実光院」-「来迎院」-「音無しの滝」-「寂光院」と歩むコースだろう。
寂光院以外は「三千院」の周辺に集まっており小一時間もあれば一通り見学する事ができが、できれば時間的余裕を持ってゆっくりと見て周りたい。

「三千院」は最澄の開基による天台宗の寺で、薬師如来を本尊としている。別名、三千院門跡とも呼ばれ、山号を魚山(ぎょざん)という。
木の葉の色と光が織り成す三千院の紅葉
木の葉の色と光が織り成す
三千院の紅葉
往生極楽院の南側にある朱塗りの朱雀門
往生極楽院の南側にある
朱塗りの朱雀門
客殿より見た庭園の紅葉
客殿より見た庭園の紅葉
門前には茶店やみやげ物を売る店並び、週末は賑わいを見せている。店の中をちょっと覗いて見たい気もするが買物は後に回し、石段を駆け上がった。
三千院門跡と書かれた山門をくぐり、拝観料を支払った後、左側にある拝観入口から黒く艶光りした廊下を歩く。
シーンと静まり返った院内に踏みしめる床の音がかすかに響く。足の裏に感じる木肌が冷たい。
廊下は右に折れ、客殿がある。
宸殿へと進むと、目の前に雄大な庭園が広がる。
有清園と呼ばれるこの庭園は、是非、宸殿の縁に座りゆっくりと眺めたい。
庭石や木々の幹に纏いつく苔の鮮やかな緑と、色づいた葉の赤、黄のグラデーションと交じり合って絶妙の色とコントラストを作り出している。更に、木々に降り注ぐ太陽の光が葉を通り抜け、透明感と深みを増しているのを見ていると、何時までも飽きる事が無い。
縁に座り込み、のんびりを決め込む事にした。
山里には柿の実がよく似合う
山里には柿の実がよく似合う
緑から黄色、更に赤く染まっていく
緑から黄、更に赤く染まっていく
山里、大原の風景
山里、大原の風景
三千院門跡の手前に小さな流れが里に向かって下っている。呂川と呼ばれるこの流れ沿いにもみやげ物屋が軒を並べており、多くの観光客で賑わっている。
昔の大原の里は冬には雪に閉ざされたため、保存食としての漬物づくりが欠かせなかった。それゆえ、漬物は今も大原の特産物である。中でも「しば漬け」は一番人気だ。
大原と言えば、しば漬けを入れた桶を頭に載せ売り歩く大原女の姿が有名だが、今は観光用の演出のみとなっている。
2,000円の大原女変身コースも用意されていて、大原女に変身すると各種割引が受けられる。詳しくは、大原観光保勝会のHPに記載されているので、興味のある方はそちらを参考にしていただきたい。

寂光院は、三千院から西に草生川沿いをのんびり歩いて約30分程で行ける。
2000年5月不慮の火災により、由緒ある本堂が焼失。本尊の地蔵菩薩も大きく焼損したものの、5年後に元通りに復興した。
赤、黄に紅葉した木々を見、小川のせせらぎを耳に、澄み切った美味しい空気を胸一杯吸い込みながら、ところどころ民家の軒下を縫うように歩くのも散策の楽しみである。
この辺りには数件の民宿もあるので、時間が許せば是非一泊したいものだ。
もともと大原界隈には温泉はなく、以前から何となく寂しい気もしていたが、数年前に天然温泉を掘り出し、現在は数件の旅館、民宿等がサービスを提供している。大原温泉湯元「大原の里」
大原温泉の泉質は、ナトリウムイオンと炭酸水素イオン泉。
ラドン量が25(X10-10キュリー/kg)と多く、放射能温泉基準の30(X10-10キュリー/kg)に近い量の泉質は近畿地方でも数少ない温泉となっている。
効能は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進に効果がある。
また、日帰り温泉としても利用できるので、旅の疲れを癒して帰るのも一考である。
参詣者で賑わう三千院前
参詣者で賑わう三千院前 呂川沿いに掲げられた提灯が京都らしい 願いが叶いますように…

tabitomaのTOPへ