No. 00013 緯度:24度 45分 経度:124度 07分
【沖縄県】 石垣島の岬を巡る旅

南の島で、自由気ままな旅

リゾートホテルからウイークリーマンション個性豊な民宿まで、八重山の各島には様々な楽しみ方が用意されています。

石垣島は沖縄本島から南西に約400km、飛行機で約1時間。東シナ海に浮かび八重山諸島への旅のスタート地点です。
2007年の2月に新しく生まれ変わった「離島桟橋」からは八重山観光フェリーや安栄観光、波照間海運等の連絡船が発着しており、竹富島や西表島をはじめとする離島へのアクセスポイントとして、また、旅の情報基地として終日賑わっています。
石垣島は何と言っても島の周り360度、見渡す限り透き通るエメラルドグリーン。


珊瑚礁を白波が取りまくラグーンの楽園。
そんな中、観光客がまず訪れるのが川平湾(かびらわん)。
八重山の代表的なヤエヤマヒルギグラスボートも楽しめる川平湾(かびらわん)
八重山の代表的なヤエヤマヒルギと
グラスボートも楽しめる川平湾(かびらわん) (右)
まぶしいほどの白砂の浜辺に、幾つかの小島が浮かぶ幻想的な景色です。時刻によって海の色が変わる様に、しばし現実を忘れ見入ってしまうのも「旅の素適」かも…。



最東端 - 夕日と野生のテッポウユリが群生する「御神崎」
●御神崎:北緯24度45分 東経124度07分●
島の南側に位置する石垣空港に降り立つと南国特有の陽光をたっぷりと含んだ陽気な風と透明感漂う空気が全身を包み、ハイビスカスに代表される色鮮やかな草花が出迎えてくれた。南国に来たと言う実感がフツフツと湧きあがってくる。思わず、胸一杯に南国の香りを吸い込んでみくなる。

石垣島は今回で何度目かの訪問だが毎回新しい顔を見せてくれるのが嬉しい。今回はどんな違った顔を見せてくれるのだろうか...と期待しながら、取り敢えず重い荷物を置き、シャワーでも浴びてすっきりしてから行動しようと思いホテルへと向かった。

今回の石垣島での取材は、岬を巡る予定である。
空港を出発した路線バスは離島桟橋近くの「バスターミナル」までで、そこからは行き先に合わせてバスを乗り換えることとなる。

ここ石垣島は竹富島や小浜島、西表島などへの交通の基点となっている。それらの島へはターミナル近くの離島桟橋から頻繁に高速船が就航している。
竹富島や西表島は明日以降の取材とし、取り敢えずホテルにチェックインを済ませ予約してあるレンタカーで岬めぐりに出かけることにしよう。


今日の予定は石垣島の最東端で西表島が望め野生のテッポウユリの群生が見られるという「石垣御神崎(いしがきおがんざき)」そこから西へ走り観光のメッカと言われる「川平湾(かびらわん)」。更に北上。途中、天然記念物「米原のヤエヤマヤシの群落」をみて石垣島最北端「平久保崎灯台」で目の前に広がる雄大な東シナ海の空気を吸って島の西側に移動。南下しながら「玉取崎」の展望台からの西側の東シナ海を堪能してホテルに戻る予定だ。

レンタカーのハンドルを握り国道79号線をしばらく進むと、やがて左車窓にエメラルドグリーンの海が広がる。名蔵湾だ。道路は緩やかに大きく左にカーブを描き10km近く名蔵湾沿いに走る。「崎枝」で左折して79号線とはお別れ、ここからは少し道幅が狭くなるので速度を落としながら注意深く走る。
4kmぐらい走ると右側に急勾配の登り口のような右折路がある。注意しておかないと見過ごしそうな道である。実際、取材中もカーナビと睨めっこしながら注意深く走っていたのだが、見落としてしまった。
「こんな道を登るの...?」と一瞬思うような道だが、岬に行くにはこの道しかない。覚悟を決め、車のギアをローの位置に落として坂を登る。

この急勾配はほんの僅かな距離だが、そこから先は道が狭い。「対向車が来たらちょっと辛いな...」と思いながらハンドルを握る。
でも安心あれ。やがて道は綺麗な舗装になり道幅も2車線になりその先に白い灯台が見えてくる。
ここが石垣島の最東端「御神崎」である。さすがにここまでくる観光客は少ないようだ。路肩に車を止め外に出ると岬特有の風が強い。Tシャツの袖や裾がパタパタと風にひらめいた。

真正面に白い灯台まで上がる階段が見える。灯台の正面に設置された案内板には「〜夕日とテッポウユリ、そして白亜の灯台〜」とキャッチプレーズが書かれており、昭和58年(1983年)3月に建設され水面から灯火までの高さは62mあるらしい。春には野生のテッポウユリが咲き乱れ南海の壮観な眺めに一層の彩りを添えているとも書かれている。昭和27年(1952年)12月8日、那覇から貨客を満載して石垣へ帰る途中の八重山丸が折からの季節風のため遭難し、多くの犠牲者が出る大惨事となり、灯台の傍らに遭難の碑が建設されている。(北緯:24度27分09秒 東経:124度04分43秒))

テッポウユリは灯台の下の斜面に群生している。散策用の遊歩道が設けれてはいるが足元は断崖となり風も強く突風も吹くから、散策には用心が必要だろうと思われる。特に子供連れの場合には手をつなぐ事も必要だろう。勿論、恋人同士なら尚更である。

風は少し強かったが、断崖を駆け上がってくる風が気持ちよかった。少し曇っていたが沖には西表島が横たわっている。明日は渡って見ようかと思いながらしばし心地よい風に酔いしれてみよう。
石垣島最東端の御神崎灯台 野生のテッポウユリが群生している 東シナ海の先に見える西表島
石垣島最東端の御神崎灯台 野生のテッポウユリが群落している 東シナ海の先に見える西表島


●川平湾:北緯24度46分 東経124度14分●
●米原ヤエヤマヤシ群落:北緯24度45分 東経124度19分●
川平湾
来た道を戻り再び79号線と合流。西に進路を取れば多くの観光客が訪れる川平湾が広がる。
川平湾に来たら一度はグラスボートに乗り海底に広がるサンゴ礁とその間を泳ぎ回る赤やオレンジ、コバルトブルーの熱帯魚たちを見ない訳には行かない。

多くのグラスボートが砂地の浜に乗り上げひっきりなしに出港していく。
一回の遊覧時間は約30分で大人1000円、子供500円ぐらいで気軽なので是非とも乗ることをお勧め。きっと石垣島の素晴らしい思い出になること間違いなしだ。

丘の上には古びたお堂がある。「川平観音堂」と名づけられたこのお堂は17世紀の中頃に建立されたと言われている。その由緒としては、川平村の歴史は古く、その昔、川平村は石垣島から沖縄本島へ向かう船舶の風待ち港として栄えており当時、マーラン船と呼ばれる帆船が順風を待って入港した折、その船に乗っていた僧が順風になるまで村に上陸したものの暫くして戻ってみると船は既に出港し遥か沖を航行していたのだとか...。それを知った僧は驚き嘆き、船が戻るように神仏に祈った結果、神仏のお力で北風が吹き船は川平の港に戻り無事乗船でき使命を果たすことができたという。
後に僧は和尚となって帰島し祈願した地に観音堂を建立したと言い伝えられている。
静かに佇む川平観音堂
静かに佇む川平観音堂
近隣の民家の庭先には珍しい南国特有の植物も植えられており拝見するのも楽しい。
但し、人様の庭先なので無断で立ち入るのは厳禁!必ず断り了解を得てから拝見するのが旅のエチケットです。
開け放った車窓からの潮風を受けながらハンドルを握るのは楽しいものであるが腹も減ってきた。
道路脇に洒落たレストランを見つけたのでここで昼食をとることにした。

さすが南の島は暑い!暑い時はカレーに限る。お店特性のカレーがあると聞いたので注文し大きなガラス窓の向こうのエメラルドグリーンの海を見ながら胃袋に流し込んだ。

腹の虫も収まったので再びエンジンキーを回しレンタカーのハンドルを握る。

少し走ると右側の道路の向こう中腹にヤシの群生らしきものが見えた。どうやら米原のヤエヤマヤシ群落に近づいたようだ。
カーナビからの右へ曲がれとの指示に従う。小脇の細い道を少し進むと大きな駐車場が見えた。
ここが群落見物の入り口
ここが群落見物の入り口
天然記念物「米原のヤエヤマヤシ群落」の碑を横目に先人の団体客にまぎれて細い山道に入っていく。100mほど進むと行き止まりになった。
これより先へは進めないらしい。
周りはヤシの木に囲まれている。どうやらここが群落の観察地らしい。ムーンと湿気の多いむせ返るような空気が漂っている。

群落はまだまだ先に続くようであるが環境保全のため、観光客が立ち入れるのはここまで。見上げるとヤシの葉陰から行く筋もの陽光が地上に降り注いでいた。
ヤエヤマヤシは世界中でも石垣島と西表島にのみ自生する1属1種のヤシで文部科学省により厳重に管理されているようだ。
川平湾ではグラスボートに乗ってみよう 民家の庭先にはこんな植物も… ヤエヤマヤシの群落
川平湾ではグラスボートに乗ってみよう 民家の庭先にはこんな植物も… ヤエヤマヤシの群落


●平久保崎灯台:北緯24度36分 東経124度18分●
●野原崎:北緯24度44分 東経124度25分●
さぁ、いよいよ石垣島の最北端へと移動しよう。
更に北に向かってハンドルを握る。途中、ヒルギ群落もあるようだが今回の取材では時間が取れない。ヒルギ群落は次の取材に譲るとして先を急ぐ。

道路の名前はいつの間にか206号線に変わっている。今まで見えていた海が見え隠れするようになり石垣島の一番くびれた細い伊原間町を抜け10km程無言のまま走る。再び助手席側の車窓に見慣れたエメラルドグリーンの海が姿をあらわしたのもつかの間、再び視界から海が消え広い駐車場にたどり着いた。

すごい風が吹いている。やはり岬特有の吹き上げの風だ。駐車場の屋台車の看板が風に吹き飛ばされ、駐車場内をあちらこちらと駆け回っていた。
ここもやはり観光客は少ない。車も数台が駐車しているだけだ。駐車場の脇に設けられた遊歩道の手すりを伝いながら階段を上った。

突然視界がパッと開けたと思うと、そこには想像だにしなかった絶景が広がっていた。
思わず「おぉ〜っ」「わぁ〜っ」の声が出るほどの絶景だ。それは、陸地の果てというイメージだ。
同じような声が周りからも聞こえてきた。ひとりで来たらしい女性カメラマンも感嘆の声を上げていた。

岬の先の白い灯台。その先に広がる東シナ海。その先には水平線しかない。石垣島はここが最後。ここより先に続くものは無い、地も無ければ道も無い、あるのは風と空と紺碧の海だけだ。部分部分に白い波が立っているのは珊瑚礁の浅瀬だろうか。
この先は行き止まりの海である 周りの海は珊瑚礁だから船も容易には近づけそうも無い。行き止まりの岬の斜面に点々と見えているのは放牧された牛の群れのようだ。
この先は行き止まりの海である
この地形を利用していくつかの牧場があるらしい。牛の群れにとってもこの先に行き場は無い。行き止まりだ。それを十分承知しているのだろう、ゆっくりとしたペースで草を食んでいる。時が止まったような空間だった。

しばし、時の経つのを忘れ、ただ海を見つめるだけの贅沢な時間が過ぎていった。

平久保崎灯台「石垣島最北端」の標識が絶壁の際に建てられている。
その先は....何も無い。

頭の中が空っぽになった状態で駐車場に辿りついた。

さいはてのイメージを頭に残したまま本日最後の目的地「玉取崎展望台」へと向かう。
時計の針は15時を回っていた。

石垣島のくびれ部分に玉取崎展望台がある。
島の東側から西側に回ったからか、車窓からの風景が少し優しく女性的になったように感じた。
玉取崎には屋根のある展望台があると聞いていたので暑さをしのいで少しは涼しい気分になれそうだ。
駐車場に車をおき、展望台までの遊歩道を歩く。ハイビスカス等の鮮やかな草花が散策の目を楽しませてくれる。
先ほどまでのどちらかと言えば男性的な景色とは明らかに違う感じだ。
展望台は、東屋風のつくりになっていて、ここでも海は珊瑚礁煌くコーラルブルーを存分に見せてもらうことができた。 東屋風の玉取崎の展望台
東屋風の玉取崎の展望台
心地よい風が肌をなでて通り過ぎていった。
平久保崎灯台と最北端の道標 この先には何も無い 行き止まりの放牧地で草を食む牛の群れ 見事なコーラルブルーを見せてくれた 玉取崎(展望台より)
平久保崎灯台と最北端の道標
この先には何も無い
行き止まりの放牧地で草を食む牛の群れ 見事なコーラルブルーを見せてくれた
玉取崎(展望台より)

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